聞き書き七ヶ浜

聞いてけさいん、話してけさいん。七ヶ浜のいまむかし。

五社神社 ~鳥居の再建~(追記あり)

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本日、五社稲荷例祭に参列してきました。今回は津波で被災した鳥居の再建を祝うご祈祷もありました。

五社神社のある菖蒲田浜字招又(まねぎまた)は、東日本大震災津波で被災した場所です。社殿の目の前を津波が覆いかぶさり、鳥居が流されてしまいました。

五社神社については、小誌 7号目「お社めぐり」に掲載しています。その記事から抜粋しながらご紹介いたします (^O^)/

 

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(中略)諏訪神社の一の鳥居の斜向かい辺り、菖蒲田漁港に続く道の左手に丘に雷神の石碑が見えて、その下に高台にのぼる南向きの小道があります。ゆるくカーブする急な小道を100メートルほど上って、尾根伝いの道との突き当りのT字路を左に曲がった所が神社の参道です。

この道は民宿とと家の目の前を通っていて、そこを通り過ぎると少し下り坂になります。もう少し行くと今度はやや上りになり、途中に二段ほど石段がありますが、以前はこの手前に木造の鳥居がありました。

聞き書き七ヶ浜7号「お社めぐり」より)

 

上の写真は、五社神社の「のぼり立て」。海側の片方が健在です。

 

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社殿内から鳥居を望む。津波はこの社殿の目の前まで押し寄せたそうです。

招又は地元で「やまっこ」と呼ばれている小さな小山。その小山に五社神社は建っています。昔から「ここに来れば津波に遭わない」と言われた場所でしたが、今回の大震災ではその一部にまで津波が到達してしまいました。

 

過去記事も貼っておきますのでご参考ください。

kikigaki7.hatenablog.com

 

 

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宮司さんが祝詞を上げ、参列者が玉串を奉納。地区の皆さんが鳥居の再建を祝いました。皆さん、ホッとされた表情です。 

 

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(中略)勧請年次は不明ながら、昔から菖蒲田浜の住民に五社稲荷明神と称され大切にお祀りされていたそうです。

間一髪で被災を免れた五社神社のお社は、鮮やかに塗り直され、すっかり更地になって公園整備の始まった防潮堤側に面した南の土手には「回向の桜」が植えられて周囲にベンチなども整備され、ずいぶん違う佇まいになってしまいましたが、潮風の吹き抜ける境内には、以前と変わらない明るい日の光が差し込んでいました。

聞き書き七ヶ浜7号「お社めぐり」より)

 

とても可愛らしい社殿です。地元では「ごろみっつぁん」の愛称で親しまれています。

 

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地区の皆さんと一緒にお祝いすることができて本当に嬉しいです。お声掛けいただきありがとうございました!

皆さんも機会があったら、一度お参りしてみてください。

 

 

追記あり:2024年1月29日】

五社神社について、小誌17号「震災の記憶」でもご紹介しています。