「おらほ自慢」というページで、町の人たちからの思い出話を添えて、七ヶ浜のおススメポイントをご紹介しています。
1号目では、菖蒲田浜漁港の目の前に浮かぶ小さな島「萱島」を掲載しました。地元の人から「かやじま」の名前で親しまれています。
弁天様を祀っているので「弁天島」ともいわれているそうです。大波が来ると、弁天様が衣の袖で波を振り分け、港は穏やかだったという言い伝えが残っています。
「うちの前にあったの。ごはん食べっとこから見えてさ~。毎日見てた」
「萱島の祠に潜り(漁)の人がアワビを供えた」
「弁天様のお祭りにアワビと提灯をあげる。灯りが海に映ってきれいだった」
「津波で鳥居は残ったが、東側が崩れた」
「津波は萱島の上を超えた。松は枯れず残ったが茶色くなってしまった」
「津波で岩肌が瘦せちゃったね」
(聞き書き七ヶ浜1号「おらほ自慢」より)
この一枚をきずな工房の皆さんに見せたところ、「写真を欲しいんだけど・・・」とリクエストが続出しました! 差し上げた写真を喜んで持ち帰られ、その後も焼き増しをして、親戚の元へ何枚か渡っていったそうです。
菖蒲田浜の人たちにとって、シンボル的な存在なんですね。萱島への思いは特別なものなんだなとしみじみ感じました。
今は離れて暮らしていても、懐かしいその風景はいつまでも心に留めておきたい。一枚の写真から大切な思いを受け取りました。