きずな工房に在職中、利用者さんたちと針仕事をしながら、お茶のみをしながらの世間話はとても楽しいものでした。あまり聞く機会がなかった漁業や旬の魚の話はもちろん、昔の暮らしぶりの話があまりに面白く手を休めて聞き入ったものです。
その話は「いまむかし」でご紹介しています。
今回は1号目に掲載したものから少しだけ・・・
・もらった魚(マグロやカツオなど)は、一本を新聞紙に丸めてトタンのバケツに入れ、ロープで吊るして井戸に入れて冷やした。冷蔵庫がなかったからね。
・昔は木の冷蔵庫。中に氷を入れた。
・お店をしていたので電話(手動式)があった。夜に来た電話を教えに行くのが嫌だった。夜道が怖かった。
・バス路線を べこ(牛生・塩釜市)廻り、うま(下馬・多賀城市)廻りと言っていた。
・防空壕に入る練習をした。戦争が前の年に終わってたのにやっていた。
・菖蒲田浜にアメリカ兵がいっぱい来た。小さい頃、見に行った。遊ばれっと困っから、肌を隠して炭だの塗ったり、縁の下に隠れたりした。
・前浜(菖蒲田浜)で、アメリカ兵がガムやチョコを投げたので子どもは拾ってた。大人には拾うなと言われても珍しくて。小遣いもなかったから。
・配給に砂糖をバケツでもらった。
(聞き書き七ヶ浜1号「いまむかし」より)
聞き書きノートに書き留めたものは、まだまだたくさんあります。
昔話が始まると利用者さんたちの目がキラキラ輝きました。皆の距離がぐっと縮まる楽しい時間でした。