6月最後の日。明日から7月、夏に突入ですね!
写真は、震災前の菖蒲田海岸。ど根性ハマナスが可憐に花を咲かせていました。防波堤が新しくなってからは、まだ一回しか行っていない私です。どうも足が遠のいてしまっています。
さて、今日ご紹介するのは、4号目掲載の「いまむかし」です。『嫁ご(お嫁さん)』について。
【よめごでごん】
・早くお嫁さんが来るようにと願いを込めて、でごん(大根)の葉を切り落とし、紅白の水引を結んだ。
※二股大根をよめごでごんにしたそうです(聞き取りながら絵にしたため、冊子に記載モレがありました)。
【いい嫁の条件】
・昔は丈夫な人ばかり好まれた。
・来たハガキが読めればいい。返事が書ければいい。
・学校ばかり出ても駄目。
【嫁】
・おなごは晩ご飯を作ったら、あとは用はねぇから。帰ったら座らず稼ぐ。早く稼げば、あとは自分の時間だから。
・お正月、お盆、お彼岸、大嫌い! 本家だから、どこさも行かんねー!
・嫁に来たとき、小遣い5円。(70代)
・鹿島台や山形から嫁に来る人が多かった。
【嫁ご会】
・新人の嫁ごから古嫁ごまでの集まりで、隣組単位でやっていた。毎月、食事やお茶会をしていた。
・毎月500円ずつ積み立てをして、一泊どまりもしていた。
・会にやって来たら、山の神の前に手を合わせ、ろうそくを灯していく。火が消えるまで話をする。
・山の神は、子づくりの神。毎年、小牛田まで頼みとお礼参りをしている。年寄りが頼んでくっから、嫁がお参りに行く。山の神まんじゅうを買ってくる。
【妊娠・出産】
・10ヶ月まで稼いだ。
・(大きくなった)腹を見せるのが恥ずかしかった。言えなくて、おしょしくて・・・。
・母子手帳をもらいに行くのに、おとうさん(旦那さん)が「今日行くべか。明日行くべか」と、5ヶ月で初めてもらいに行った。
・今、(エコー)写真があるから、信じらんねぇ。おらんとき、ねがったから!
・臨月まで働かせさられた。その日まで。大晦日、悪くなるから産婦人科の玄関にボタッと置いてかれた。お正月納めるんで「1月14日まで病院さいろ」って言われて。誰も面会に来ねかったんだよ。
・一週間前まで働かせられた。
・昔、丙午の子は堕ろした。丙午生まれになんねぇように「早く産め!」と言われた。初子だった。
・入院料金は、13,000~14,000円だった(昭和40年)。その4年後は、35,000円。おやんつぁんの給料、さっぱとなくなった!
・昔は風呂も駄目。うめぇもんもかせらんね(食べさせられない)。うまいもん食うなって。
【船乗りはお産を嫌う】
・お産後、初めて船に乗るときは、海に入って身を清める。塩水にくぐす。
・お産があった家は、船に乗る前に岸壁からドボンと海に入って身を清める。
・浜の人は、お正月のお産を嫌う。女の人が亡くなるのを嫌う。
・お産や生理を嫌う。
・正月のお産は、15日まで病院から帰れなかった。
【出生届】
・言う人(届ける人)も、役場の人も訛ってっから、訛ったまんま登録されてしまった! 例/すのぶ(しのぶ)、しとえ(ひとえ)など。
(聞き書き七ヶ浜4号「いまむかし」より)
いつの世もお嫁さんは本当に大変! とくに昔の女性は肩身が狭かった。今の時代に生まれたことに有難みを感じます。
そうはいっても、女の人の方が楽しく暮らしているのでは?と思うことも。お茶飲みやランチなど仲間と集まってお喋りをして、上手に憂さを晴らせるのは女性ですものね!