今日は17号「んめぇもの」掲載の「珍味と民間療法」をご紹介します。
まずはじめに上の写真は、湊浜薬師堂近くにある弁天沼(深川沼)。江戸時代、七北田川の河口を湊浜から蒲生(仙台市宮城野区)に移したときに出来た河跡湖(河川の一部が河道から断たれて生じた湖)なんです。以前、ご紹介している弁天社がある丘もかつては小島だったようですよ。
過去記事もご覧ください。
この沼は、今からお話しする珍味について登場してきます(^O^)/
【イナゴ】
・秋になると学校でイナゴ取り。全校で出る日もあった。一升なんぼで湯がいて売って学校の何かにした。
・農薬がバンバン掛かる前まで結構取っていた。小学1~2年生の頃、郵便局に持っていった記憶がある。
【べこガエル】
・食用ガエルが沼(弁天沼・湊浜)にいた。下(移転前の湊浜地区)にいた頃のことだよ。川だからいたのね。
・こっちの沼(二分沢堤・移転後の湊浜地区となり)にも いだったの。何か外国から来たんだってね。昔はいなかった。(※二分沢堤は、松ヶ浜字謡にある)
・ゴンゴンゴンって鳴いて。夜、寝らんねかった。響いて聞こえんのよ。
・食用ガエルって終戦後にいっぱい増えたんだ。モンモンモンって夜中に鳴くの。
・皮をとってカエル料理にした。
・火鉢で焼いていた? 昔は餅だの焼くのも炉端だったから。
・カエルは鶏肉と同じ。とっても美味しいの。でも、この辺では取ってませんね。
・とりっこ!(のような味だそうです)
(以上、湊浜70~80代)
【スズメバチ】
・ハチノコを大きくなったら食べる。
【マムシ】
・さばいて白焼き。血を飲む。
・マムシ、ヤマカガシ、シマヘビ。マムシが最強! 傷口に効く。
・ヘビ焼酎にした。糞を吐かせるのに瓶に詰め、瓶の口に空気穴を開ける。逃げ出すこともあった。
・昔、役場にマムシを持っていくと3千円もらえるというので、持っていったら「今はやっていない」と言われた。(50代)
【マンボウの脂】
・マンボウの脂は、ヘビより傷口に効く。なかなか手に入らない。
【ユリの花】
・焼酎漬けは、虫さされや傷に効く。
・波多崎(吉田浜)にいっぱい咲いてるから、取ってきて焼酎に漬けた。(40代)
(聞き書き七ヶ浜17号「んめぇもの~番外編」より
私が小さいとき、怪我をしたらマムシの焼酎漬けをよく塗ってもらってました。懐かしいです。ヘビを怖いとも思わず、当たり前に塗ってましたね。
湊浜のおかあさんたちが教えてくれたべこガエル。鳴き方の表現が微妙に違うのが面白かったです。また、いろいろ教えてくださいね。