聞き書き七ヶ浜

聞いてけさいん、話してけさいん。七ヶ浜のいまむかし。

建治三年銘古碑

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以前、町の歴史資料館の方から教えていただいた碑を見に行ってきました。

建治三年銘古碑(けんじさんねんめいこひ)

七ヶ浜町内で一番古い石碑といわれ、町の指定文化財になっています。宮城県内の中でも古いタイプとのことです。代ヶ崎浜字影田、葦航寺(いこうじ)の下にあります。以前は民家の敷地だった場所にあるんですよ。

 

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鎌倉時代代ヶ崎浜辺りに住んでいた親孝行な息子が父親を祀った碑のようです。難しいことはわからないので、説明柱に記載された文章と町誌から内容をご紹介します。

碑面上部に阿弥陀曼荼羅梵字で描かれ、下部には願文と健治三年(1277)の銘が彫られている。町内最古の板碑で、当時の信仰の様子を伝える貴重な資料である。≪説明柱より≫

 

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旧地名でいう代ヶ崎浜貝殻塚地区の蓮沼を過ぎた野崎囲の入口付近で発見されたものを、代ヶ崎浜影田の相沢氏の祖先が自宅敷地内に社をつくって祀ったという。建立年はt建治三年(1277)という古いもので、孝子が慈父の霊を祀ったものと伝えられ「孝子塚」と呼ばれる。しかし、孝子とその慈父が誰であるのかなどは未詳のままである。

碑面には、かつてのインドで仏典を記載するときに使った「梵字」丸文字が円を描いて刻まれているが、意味などは未詳である。碑の中央下部に八幡様の縁日である「八月十五日」の文字があることから、現在は八幡様として祀られている。≪町誌・増補版より≫

 

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昭和八年建立の雷神様も祀ってありました。

現在は、葦航寺駐車場の一角にあります。民家が隣接しているので、お参りの際にはご配慮くださいね。